○肉離れ

【総論】

肉離れとは、瞬発的な動作による筋肉の収縮と同時に、急激な伸張ストレスが加わることで、筋線維、筋膜の断裂や損傷を起こすことを言う。肉離れという名称は俗称で、医学的には、筋挫傷、または筋断裂と言う。

スポーツ障害の中で頻度の高い症状である。


肉離れを起こしやすい筋は、大きな力が加わる主動筋で、特に腓腹筋(ふくらはぎ)の内側頭、ハムストリングス、大腿四頭筋、股関節内転筋、上腕二頭筋、まれに腹直筋にも発生する。

腓腹筋の肉離れは30歳以上に多くみられ、一方、ハムストリングスでは青年層に多く見られる。


肉離れは、軽度「Ⅰ度」、中度「Ⅱ度」、重度「Ⅲ度」に分類されている。

Ⅰ度:筋組織の大きな損傷はない。

Ⅱ度:筋や腱などに大きな断裂はないが、筋線維の微小な損傷・断裂が見られる段階。

Ⅲ度:筋や腱に大きな断裂が生じている段階。


【好発スポーツ】


瞬発性を求められるスポーツ全般。


陸上競技(特に短距離)、サッカー、フットサル、バスケットボール、バレーボール、アメリカンフットボール、ラグビー、ハンドボール、テニス、野球など。


【症状】

損傷部位の運動時痛が主な症状で圧痛もある。


筋の断裂が起きている場合は、断裂部位の陥没を触診で確認することができる。


損傷後、数日たつと内出血を皮膚に確認できることが多い。


Ⅰ度:違和感や多少の痛み。運動に支障が出るほどではない。

Ⅱ度:激しい運動時痛。我慢して動くことが可能な程度。

Ⅲ度:受傷と同時に激しい痛みが生じ、動かすことが困難な状態。